菊の里酒造の代表銘柄である「大那」。その最高級モデルがこの「蜂龍舎」です。由来は、初代蔵元の阿久津藤右衛門が、自らの屋号にした「蜂龍舎」から。蜂は「(人を)さす」、龍は神話で「(人を)のむ」ことから、江戸期には「盃をさし、酒をのむ」という洒落の効いた蜂と龍の大盃が流行り、酒豪たちがその盃で飲み比べ勝負をしたという粋な逸話が残っています。杯を差したら飲む、飲んだら差すを延々と繰り返すほど、いつまでも飲み続けられる旨い酒を造りたい。初代の心意気が屋号に込められています。
日本最大級の複合扇状地・那須野が原。清冽な伏流水が豊富に流れ、肥沃な土壌で良質な酒米が育ち、酒造りには理想的な土地です。当蔵の歴史は、初代・阿久津藤右衛門が最高の水を求めてこの地に井戸を掘り、屋号を「蜂龍舎」としたことから始まりました。
2004年、8代目の阿久津信が「大いなる那須の大地のようにスケールの大きな蔵にしたい」という思いで、新しい銘柄「大那」を醸造開始。2010年に全国新酒鑑評会で初の金賞を獲得しました。丹精込めて醸した「大那」は当蔵の代表銘柄になり、日本だけでなく、海を越えて世界のテーブルで愛される銘柄になりました。
2004年、8代目の阿久津信が「大いなる那須の大地のようにスケールの大きな蔵にしたい」という思いで、ß新しい銘柄「大那」を醸造開始。2010年に全国新酒鑑評会で初の金賞を獲得しました。丹精込めて醸した「大那」は当蔵の代表銘柄になり、日本だけでなく、海を越えて世界のテーブルで愛される銘柄になりました。
「蜂龍舎」を立ち上げた初代に思いを馳せ、創業当時の江戸末期に主流だった「生酛造り」に挑んで造りました。通常の酒母に比べて時間や手間がかかり、高度な技術を要しますが、酒造りの原点に戻り、酵母の生命力を生かした日本酒本来の力強い味わいを目指しました。
那須の中でも大田原は特に酒米栽培における理想郷です。この地で400年以上の歴史がある稲作農家が、「大那」を醸す仕込み水を同じ水系の田んぼで、酒米の王様とも言われる「山田錦」を自然の恵みを生かして丹精込めて栽培しました。精米歩合は、「福(ふく)」と掛けて29(ふく)%まで精米し、旨さと遊び心に磨きを掛けました。
平安末期より多くの武将を輩出した那須。「扇の的」で知られる那須与一を始め、鎌倉時代から室町時代に掛けて一大勢力を誇りました。この那須の大地を愛した武将の雄姿に思いを馳せ、ラベルには刀の鍔を模した意匠に蜂と龍のモチーフを取り入れました。
香りは穏やかで自己主張せず、奥ゆかしい。口当たりはとても滑らかでやわらかい。
一転、生酛らしい力強い酸味と清廉な米の旨味が広がり、余韻がつづく。
この移りゆく味わいを感じるには、冷やしすぎず、温めすぎず。
生酛 純米大吟醸
原料米 栃木県大田原産 山田錦100%
精米歩合 29%(純米大吟醸)
アルコール度数 15.8度
日本酒度 -4
酵母 協会7号酵母
アミノ酸 0.7
火入れ 一回火入れ
内容量 720ml